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ありのままを受け入れるという強さ
13歳になるわんちゃん。2年ほど前から後ろ足が不自由になってきてしまいました。
初めて来院した時は、飼い主さまが頑張って腰を持ち上げて散歩をさせてあげていらっしゃいました。当の本人は歩きたい気持ちをまだまだ強く持っていると感じたため、病気を治すのではなく、付き合っていくことをお話しし、車椅子をご紹介しました。
今は、随分とうまく車椅子で歩いてくれるようになっています。運動量が増えて食欲も増したからでしょう、体重も増えてくれました。これから春の良い季節です。大好きな飼い主さまと一緒にますますお散歩を楽しんでくれたらなと思います。
優しい表情が印象的なとてもお利口な子です。明るい表情を見るたびに、現状を悲観せずに受け入れて、その中から幸せを見つけ出す力強さを感じて、私たちが逆に励まされています。
彼女の後ろ足を治してあげることができないのは、獣医の力不足でもあるかもしれませんが、どうでしょう?最終的に動物たちとその飼い主さまが少しでも笑顔になれる方法を一緒に探して力を尽くすのも治療かもしれません。そして、自分もその笑顔のおこぼれをもらって笑顔にさせてもらえたら、獣医師冥利に尽きます。
nicola.どうぶつ病院はそんな病院です。
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