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フィラリア(犬糸状虫)感染期間の見つけ方

桜も満開になり、春本番ですね。春で目覚めるのは虫も同じ、フィラリア(犬糸状虫)症の予防の時期が近づいて来ています。

フィラリアの予防期間は、フィラリアを媒介している蚊が飛び始めた1ヶ月後から蚊がいなくなるまでの間が予防期間とよく聞かれると思いますが、この予防期間というものは、計算式で予測することができます。日本犬糸状虫症研究会等で提唱されるHDU(Heartworm Developmet heat Unit)という単位を用いて以下のように計算されます。

1日HDU = 日平均気温 – 臨界温度 (14℃)

※日平均気温 = (日最高気温 + 日最低気温) ÷ 2、マイナスとなった場合は0として計算

 

この1日HDUを春は毎日加算して130を超えた時点が感染開始日、冬は最近30日間の合計HDUが130を切った時点が感染終了日とします。

ちょうど桜の開花予想でも似たような400℃開花則というものがありまして、これは「2月1日以降の気温を積算して400℃に達した頃に桜が開花する」という経験則のようですね。

HDUというのは、正確には蚊が飛び始める時期ではなく、蚊の体内でフィラリアの幼虫が感染する能力をもつまでに発育する時期を言います。ですので、蚊がいれば感染すると言う訳ではありません。
これによると、昨年(2017)の感染開始日は大阪で5月11日、神戸で5月12日、感染終了日は大阪で11月3日、神戸で11月5日です。その年の天候や場所で変動は当然ありますので、病院周辺では5月始め〜12月上旬を予防期間とすれば良いと思います。

繰り返しになりますが、フィラリア症は、予防薬の投与でほぼ100%防げる病気ですので、ぜひ予防をしっかりとしてあげて下さい。

posted date: 2018/Mar/29 /
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